ドルセー伯爵の攻撃

食事をし終わった我々に、
ウエイターが言った。

「抹茶にしますか、バニラにしますか？」

ん、なんだ？
荒手の押し売りか…

「デザートはサービスになっています」

そっか、そうだったのだな。

意表をついたサプライズ攻撃に、
目尻が下がった瞬間だった。

そんな攻撃を古道具でも味わった。

ドルセー伯爵の粋な攻撃。

おっ！なんだ、これは。

銅か？
真鍮か？

とにかく、いいぞ。

口紅ケースか？
このヤレ具合がたまらない。

ん！あれ。

蓋を開けると、中からガラスの瓶が出てきた。

おおっ！

しかも、瓶には金属なる蓋がついているではないか！

うをぉ!

意表をつくサプライズ攻撃が展開されもう、
かなりの満腹感になっていたMARE主。

しかし、攻撃はまだ終わってはいなかったのだ…

ガラス瓶の先に、
取っ手がついていて引き抜けるようになっている。

！

ふわああぁ～ん♥

甘い匂いに包まれる…

そっか、これは古い香水の瓶だったのか。

うーん。やるなあ。

最後のサプライズはドルセー伯爵の「甘い香水のデザート」。
気持ちまでも満腹にされてしまった瞬間だった。