残念な相方。

なんなんだ、いったい！
テンポ、わる！

電話を切った瞬間、
自分の口から出た言葉だ。

免許の書き換えで
警察署へ連絡したのだが、
担当女性と話がかみ合わない。

ぐだぐだ。だ。

漫才コンテストなら
一次審査で落とされるぞ。
全然、リズムが無いんだから。
われらコンビ。
俺しかしゃべらないんだから。ほんとに。
次の話の展開をよめよ。まったく！

「やっています。」
うん、知ってるよ、それは。
時間は決まってるの？
いつ行ってもいいの？

「講習があります。」
うん、わかったよ。で、どこでやんだよ。いつだよ。
必要なモノはハガキと
免許と写真で良いのですか？

「はい。そうです。」
お金はいらんのか！
質問した事しか答えない。
それ以上の知りたい事は望めない。

過剰な補足はいらないけれど、
ちょっとは詮索して答えてくれよ。
間を埋めろよ、まったく。
空気読めよ、ほんとに。

“やすしきよし”までは行かずとも、
せめて漫才コンテスト、
一次は通過しようよ。まったく！