断りの台詞 2015.0908
うわあ!
まちがってもーた…
明らかに表情が変わった、お客さま。
MAREBITOのドアを開けた瞬間だった。
彼を察する瞬間を逃してしまって、
あ! どーぞ どーぞ。と、
間違ったエスコートをしてしまった我。
彼はお店の真ん中で立ち止まっている
骨董屋さんなんですね…
あ、はい。
骨董よりも、雑貨ですかね…
…
…
…
会話は続かない。
沈黙が耐えられず、
奥に移動した瞬間を見計らってか、
ドアの開く音が聞こえ
「涼しくなったらまた来ます」と
そそくさと立ち去った彼。
8月の異常な程の暑さはなくなり、
少し肌寒いくらいの9月はじめ。
涼しくなったらまた来ます。
と、言った彼。
もう 彼は一生来ないんだな。
と確認した台詞だった。
この辺りで棒立ちでした。彼。
9月の長雨です。気持ちの良い季候です。
皆さまのご来店お待ちしております。
初稿 2015.0908