スミジッチョウ。 | MAREBITO古道具

スミジッチョウ。

スミジッチョウ。

いつのまにか僕は大人(おっさん)になった。
ガタイはデカイが小心者…
なので大人の注意ができない。

汗を拭きながら狭いロッカールームに戻ると
若い彼が着替えをしている。

ん!

しょうがない、ちょっと時間をずらそう…

裸のまま、鏡の前で白髪のチェックや、
意味も無く扇風機を見つめ時間を費やす。

そろそろいいだろう…
戻ってみると、若い彼は着替えを終え
携帯をいじっている…

ん!(ちょっと、眉間にシワが寄る)
しかも、若のロッカーの蓋で
老のロッカーの蓋が塞がれている。

おいおいおい!(ちょっと、目つきが鋭くなる)
若の携帯画面にはLINE画面、長椅子には鞄やコートが占拠。
老裸のMARE主、若の横でこそこそと
パンツやらタイツを引き出す始末…
我介さずの若。

だから大声で、言ってやったさ。
こらガキ、邪魔なんだ!オラオラ!
携帯は禁止だろ、こら!と、
こころで叫んだMARE主。

なんだかな…
いつも、思う。

幼少時にちゃんと母親に注意されなかったんだろうな。と…

若造が帰って穏やかな着替え中、
背後に聞こえる大声。

スミジッチョウ…
だから、スミジッチョウ…

ん?スミジッチョウ。ん?


今度はおっさんが大声で
携帯をしている。
穏やかな着替えは一変し、
怒りの靴下履きになった。

かどと書いて、角。
そう、スミジチョウ。


うん。
角次長に渡しておいて…



うりゃおおをうぉ!
滑舌がわるいんじゃあわああぁ!おらあああ

もちろん、こころで叫んだ。

ロッカー内は携帯禁止だが
むしろそちらの方が気になったのだ!


世直し隊ではないけれど、最近、
特に細かな事にが気になりだしたMARE主。

歳をとったのだ…

MAREBITOは携帯し放題!


初稿20150227

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