親父の誕生日。
75年も生きていれば
耳が遠くなるだろうし、
物忘れもするだろう
衰えは誰にでもやってくるのだ
そう、勝手に思っていた。
親父の事だ。
8月19日。
親父の誕生日に電話をした。
いきなり「おめでとう!」と。
しかし、反応はイマイチだ。
以前、何度も、
あ?
ん?
あっ?
と言われていたから
聞こえなかったのか?
ちょっとボケたのか?と
思った、瞬間。
2日若返ったな、と笑いながら言う親父。
親父の誕生日は17日で。
2日遅れの連絡だったのだ
…
老人とは思えぬ
素早い切り返しに関心しつつ、
微妙な気分。
明らかに僕の勘違いであり、
記憶の衰えはこちらの方だった。
目が遠くなるだろうし、
物忘れもするだろう
衰えは誰にでもやってくるのだ
そう、勝手に思っていた。
が、それは自分の事だった。
うーん。

もう一度、自分を見つめ直すべし。精進すべし。
▲ずっしりとした古い鏡あります。父の時代のもの。MAREBITOで買えます。※初稿20100906