居心地の悪い目線2 | MAREBITO古道具

居心地の悪い目線2

居心地の悪い目線2

保育園の広間に設置された投票所。
足音すらはばかる位、しーんとしていて
候補者を記入する鉛筆の音しか響かない…

カリカリカリ。

大勢の監査のヒトビトが、
パイプ椅子に座って無言でこちらを見ている

じーっと。

何度も言うが、僕は宇宙一のナルシストではない。
監査のヒトビトが僕のファンでない事も
知っているのだが

氣が悪い!

なんなんだ、この空気。

いつもの事か…




選挙の度に保育園の片隅の
ウサギ小屋を覗いて帰るのが
習慣になっているのだが、
ここでも氣が悪いのだ。

前回、2匹だったのが1匹になっていたり…
黒がいなくなり、グレーなコになっていたり…

剥き出しのコンクリの上に身を丸め、
鼻だけをヒクヒク動かしている
ぴょんちゃん(仮名)



ベッド替わりの箱、すぐ横に水場。
ガランとした、何もない殺風景な部屋…

なんだか、氣が悪いなぁ
落ち着かないだろうなぁ

ぴょんちゃん。

何か見た事のある風景だなこれ!そうだ!
引っ越し日に荷物が届かず
広い部屋にたたずんでいる感じ。

寒々しい、あの寂しい感じだ。

剥き出しのコンクリには
散らばった丸い糞が散らかっている。
それはまるで、勢い余って飛び散った
麦チョコが床に転がっている、風だ。

ぴょんちゃんの生活もそうだけど、
僕らの生活もどうなるのだろう。

選挙の度に思うことなのだけど。

冷蔵庫の下のコーヒー豆、掃除します。MAREBITO 


※初稿20110607

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