虚無感を埋める作業開始
何やら解らない世間へ対しての不満や、
自分の自我を放出するがた為に
公募展に参加していた20代の頃。
本棚に並んでいたお気に入りを
潰して作品を造った。
全ては発売当時に買った村上春樹の初版本。
これはいいぞ!グランプリ間違いなし!
春樹を潰してまでの根拠のない勢い。
何も解っていない、若輩な僕がいた。
今となっては訳の分からない、
もちろん一次審査も通らない
マスターベーションなオブジェ作品だった。
多くの本はボロボロになり、
破棄したのだが、今も何冊か残っている。
1週間がたった今、
それが読みたく。
本棚を探した。
「土の中の彼女の小さな犬」村上春樹
一週間経った今、不安定な感情は落ち着いてきた。
涙の量も日々減ってきている。
だけど、なんだかそれも悲しい。
どんどん、薄く、小さくなっていくその感情が
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この時代の作品が好きだ。
特に短編集。
日々の生活の中での
彼女の何気ない事や
自分との関係。
それまでは全然気にもとめなかった事が
無くなってしまった喪失感。
もう、いないのだ。ここには。
まだ、埋まらないのだ。こころの空洞は。
![](https://marebito-furudogu.com/wp-content/uploads/2023/01/IMG_0002-768x1024.jpg)
12年間、ありがとう。何処へいったのかな。テンは
1998-2010 テン( 雌猫 サビ柄 )
▲いつまでも、くよくよしてはイケナイ。前向きだぞ俺は。※初稿20100227