SWATなレジ打ち。 | MAREBITO古道具

SWATなレジ打ち。

SWATなレジ打ち。

レジ打ちのおばちゃんの話。
ちっちゃくて、眼鏡をかけている、おばちゃん。
ゼンマイ仕掛けの様な、おばちゃん。
笑顔を見た事がない、おばちゃん。

(実は凄腕だった、おばちゃん)

いつものコンビニで
定番の小岩井のコーヒーと蒸しパンを買う。
カタ、カタ、カタ。

レジを打つ、おばちゃん。
軽快な音。チン♪ 276円です。

財布から300円を出してお皿へ乗せる。僕。

カタ!
ゼンマイ仕掛けがレジを打つ。
僕がまだ、
財布の中身を物色しているので
ゼンマイ仕掛けの手がとまる。

ちょうど、6円があった!
ラッキー!
財布が軽くなる!
やったね!

眼鏡の中の目光る!
鋭い視線で、僕の次の動作を凝視しているのだ!

(SWATに狙われた、標的の様な気分)

6円を出すと間髪入れずに
レジを打つ。カタカタカタ、笑顔なし。
懲りずに財布を揺らしている
僕を見て、観念しろ!早く出せ!
もう、包囲されているのだぞ!
そんな警告を感じる。

緊張の一瞬、コンビニの空気が凍てつく。
耐えられない間。だ!

(も、も、もう観念!)

財布の中に70円を見つけたが、
ゼンマイ仕掛けの鋭いオーラに投降、
両手を上げたのだ。

あ!いいです。


カタカタカタカタカタ…


緊張は解かれ、大惨事は回避された。

ただのおばちゃんではないぞ!
SWATのレジ打ちはせっかちなのだ。


▲SWATはMAREBITOの近所にいます!
小銭を用意しろ!待たれるぞ!

初稿20091129

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